定期面談で
私たちが大切にしていること

当法人の月次面談では、単に試算表の数字を確認するだけでなく、経営者の方が判断しやすいように、必要な情報を整理してお伝えすることを大切にしています。

税理士が一方的に結論を押しつけるのではなく、会社の状況を確認しながら、どのような選択肢があり、それぞれにどのようなメリット・デメリットがあるのかを、できる限り分かりやすくご説明します。

また、曖昧なまま回答するのではなく、必要な資料や前提を確認したうえで、経営判断に役立つ情報を丁寧に整理することを心がけています。

面談の様子 | 税理士法人福
ご相談イメージ

補助金を使った設備投資。
賃上げしても大丈夫か?

悩んでいる様子の経営者 | 税理士法人福
社長

補助金を使って設備投資をしたいのですが、賃上げ要件があるようです。
賃上げをすると、後から下げるのは難しいですよね。

代表税理士:平川優希 | 税理士法人福
当事務所代表

おっしゃるとおりです。
賃金を上げた後、簡単には下げられないということになると、その分は固定費として残ってしまいます。

固定費というのは、材料仕入れのように売上に応じて増減する費用ではなく、売上が多い月でも少ない月でも、継続してかかる経費です。人件費が固定費として増えると、売上が予定どおり伸びなかった場合に、会社の負担が重くなる可能性があります。

悩んでいる様子の経営者 | 税理士法人福
社長

そうですよね。
予定どおり売上が上がればいいのですが、思ったほど伸びなかった場合が心配です。

どうしても業績が悪くなった場合でも、賃金を下げることはできないのでしょうか?

代表税理士:平川優希 | 税理士法人福
当事務所代表

容易ではありません。
労働契約法上、労働条件を変更するには、原則として会社と従業員の合意が必要です。特に賃金を下げる場合は、従業員にとって不利益な変更になりますので、形式的に同意書を取ればよいという話ではありません。

また、就業規則や賃金規程を変更する場合でも、不利益の程度、変更の必要性、内容の相当性、従業員への説明や周知などが問題になります。裁判実務でも、会社がどのような説明をしたか、従業員が納得して判断できるだけの情報を与えられていたか、その経緯を証拠として残せているかは重要です。

ですので、将来の業績悪化に備えるのであれば、賃上げ前の段階から、上げ方や手続について工夫しておくべきですね。
たとえば、基本給を上げるのか、手当として設計するのか、一時金で対応するのか。将来見直しが必要になる可能性を、従業員にどう説明するのか。説明資料、同意書、就業規則・賃金規程をどう整えるのか。こうした点を、最初から整理しておくことが大切です。
もちろん、これをしておけば将来必ず賃金を下げられる、と断言はできませんが、問題になった場合のリスクを下げる意味で重要です。

悩んでいる様子の経営者 | 税理士法人福
社長

賃上げした後の不安がどうしてもありますので、賃上げの金額だけでなく、そういったことまで考えることが重要なのですね。

代表税理士:平川優希 | 税理士法人福
当事務所代表

その御心配はごもっともだと思います。
経営判断の材料として、同業他社の状況を確認することは有益ですので、日本政策金融公庫の業種別資料等を参照し、同業他社の利益水準や人件費水準なども確認してみます。

また、賃上げ促進税制などの適用可能性を確認し、賃上げによってどの程度の税負担軽減が見込まれるかも試算できます。一方で、賃上げによって固定費が増加した場合、赤字にならないためにはどれくらいの売上高が必要になるか、つまり損益分岐点売上高も計算できます。

賃上げの時期や金額がある程度決まりましたら、ご連絡ください。

悩んでいる様子の経営者 | 税理士法人福
社長

分かりました。
一度社内で検討して、時期や金額が決まり次第、また相談します。

当事務所の取り組み

代表税理士:平川優希 | 税理士法人福

税金、資金繰り、法律の観点から、経営判断に必要な情報を整理・提供しております。
「会計を経営に生かす」観点から、必要に応じて、損益分岐点売上高を算定し、一定の利益を確保するにはどの程度の売上が必要かを試算すること、経済産業省のローカルベンチマークや日本政策金融公庫等の業種別資料を参照し、業界全体の中央値や動向と比較することなどの取り組みに努めています。

ご相談イメージ

売掛金の入金遅れ。
取引先にどう対応するか?

代表税理士:平川優希 | 税理士法人福
当事務所代表

資金繰り推移表を見ると、ここ数か月、売掛金の入金が予定より遅れている月がありますね。
月次損益計算書では売上は大きく出ていますが、実際の入金が追いついていないように見えます。

悩む経営者 | 税理士法人福
社長

そうなんです。
ある大口の取引先からの入金が、最近、予定より遅れることがあります。
担当者からは、「社内処理が遅れている」「検収確認中です」などの説明を受けています。

代表税理士:平川優希 | 税理士法人福
当事務所代表

その取引先は、何という会社ですか?

悩む経営者 | 税理士法人福
社長

A社です。従業員は十数人くらいの会社だと思います。
長い付き合いのある大口先です。

代表税理士:平川優希 | 税理士法人福
当事務所代表

なるほど。
A社について確認してみると、資本金額や従業員数の基準からすると、取適法、いわゆる下請法の対象にはならない可能性が高そうです。
大口先であれば、入金が少し遅れるだけでも、こちらの資金繰りに影響しますよね。

悩む経営者 | 税理士法人福
社長

ただ、大口の取引先なので、あまり波風は立てたくありません。
長い付き合いですし、相手の担当者は「財務状況に問題はない」と言っています。

こちらで、相手の会社の状況を調べる方法は中々難しいですよね?

代表税理士:平川優希 | 税理士法人福
当事務所代表

相手会社から決算書の提供を受けられればよいのですが、通常はなかなか難しいところです。

しかし、公開されている情報で分かることもあります。たとえば、相手方が不動産を持っている場合には、不動産登記を確認する方法があります。近い時期に税金の差押えや、債権者からの差押え・仮差押えが入っている場合、また金融機関以外の者が担保権の設定を受けているような場合には、その取引先の経営状況が悪化している可能性があります。

また、債権譲渡登記や動産譲渡登記を確認することもあります。
近い時期に、取引先が金融機関や主要仕入先以外の者に対して、売掛金や在庫・機械設備などを担保に入れているような場合には、通常の金融機関借入れが難しくなり、別の資金調達を行っている可能性があります。
その場合も、取引先の資金繰りや経営状況が悪化しているサインとして見ることがあります。

悩む経営者 | 税理士法人福
社長

なるほど。
そういった確認は、してみる価値がありそうですね。

今後は、どういった対応をしていけばいいでしょうか。

代表税理士:平川優希 | 税理士法人福
当事務所代表

取引先の説明が明らかに不合理で、支払の見込みが乏しい場合には、内容証明、支払督促、訴訟など、法的手続を検討することになります。

ただ、今後も取引を続ける大口先であれば、いきなり強い手続に入るのではなく、段階的に対応することが現実的です。たとえば、未払額を確認したうえで、一部でも支払ってもらうよう求める、といった対応ですね。その際、金額、期限、遅れた場合の扱いを文書で残すことが重要です。

悩む経営者 | 税理士法人福
社長

もし今後も支払いが遅れるようであれば、こちらから納品を止めることはできますか?

代表税理士:平川優希 | 税理士法人福
当事務所代表

そこは注意が必要です。「取引基本契約書」はありますか?

悩む経営者 | 税理士法人福
社長

おそらくありません。注文ごとにやり取りしているだけだと思います。

代表税理士:平川優希 | 税理士法人福
当事務所代表

個別の注文ごとに売買契約が成立している場合、ある契約の代金不払いを理由に、別の契約の納品を拒めるかは慎重に見る必要があります。対応を誤ると、こちら側が債務不履行だと主張され、損害賠償責任が問題になる可能性もあります。

その対策としても、今後の取引については、支払遅延がある場合の納品停止、期限の利益喪失、解除、一部入金後の納品などを、取引基本契約書や個別の注文条件で整えておくことが考えられます。
日頃は強く言えないという力関係であったとしても、あちらに「支払遅延」という負い目のような状況がある場合には、交渉できる可能性はあります。

悩む経営者 | 税理士法人福
社長

支払いが遅れているからといって、当然に納品を止められるわけではないんですね。
早めに確認しておいた方がよさそうです。

代表税理士:平川優希 | 税理士法人福
当事務所代表

はい。
契約書の作成や債権の交渉、手続について、弁護士として御依頼いただくことも可能です。

またご連絡ください。

当事務所の取り組み

当事務所では、独自の資金繰り推移表を用いて、月次面談の中で資金の動きを確認するなど、資金繰りの管理に力を入れています。

例えば、売上高1,000万円、仕入代金700万円、粗利益300万円の取引で、売掛金1,000万円が回収不能になった場合、予定していた入金は得られず、仕入代金700万円の支払だけが残ります。
さらに、失った資金と利益を取り戻すには、粗利益率30%の前提では、単純計算で約3,333万円の追加売上が必要になります。このように、売掛金の回収不能は、単なる入金遅れではなく、会社の資金繰りに大きな影響を与える問題です。

通常、弁護士に相談するのは、取引先が支払わず、債権回収が現実化した後になりがちです。しかし、完全に紛争化してからでは、取れる手段が限られることもあります。
当事務所では、平時の月次面談の中で、資金繰りの変化や入金遅れに早めに気づき、必要に応じて、信用状況の確認、支払条件の見直し、契約書の整備、回収方法の検討まで整理することが可能です。

オンライン面談の様子 | 税理士法人福